診療時間
   月

● 7:00~11:00

〇 8:00~11:00

● 12:00~17:00

訪問

診療

休診日:月曜日 木曜日 金曜日

  • 動脈硬化とは
  • 血管(頚動脈)エコー検査で分かること
  • 検査の流れ
  • 動脈硬化があったらどうする?
  • まとめ

動脈硬化とは

動脈硬化は文字通り動脈が硬くなることで、血管の内側にプラークと呼ばれる脂肪等の塊が形成され、その後血管の弾力性が失われ血管の中が狭くなります。身近な現象に例えると水道管に水垢や油の塊がこびりついて水の流れが悪くなる状況と似ています。

動脈硬化の主な原因は生活習慣病(高血圧・高コレステロール血症・糖尿病)・喫煙・加齢などとされています。

動脈硬化のイメージ図

プラークという脂肪等の塊の一部が剥がれ落ち、その先にある脳や心臓の血管を塞いでしまうと脳梗塞や心筋梗塞となります。また、弾力を失った血管は簡単に破けてしまうため脳出血などを引き起こします。
動脈硬化を放置していると主に脳や心臓などの重篤な疾患を引き起こす可能性があるため、まずは動脈硬化を早期発見し進行予防に努めることが大切です。

血管(頚動脈)エコー検査で分かること

血管(頚動脈)エコー検査は、首にある頚動脈という血管の状態と血液の流れをエコーで確認する検査です。エコーとは超音波を体にあて、その跳ね返りを映像にして見る検査です。レントゲンのように放射線は使わないため、体に害がなく痛みもない安全な検査です。

頚動脈は比較的太い血管であり、エコーで見ることで動脈硬化の有無が分かります。
頚動脈は脳に続いているため、動脈硬化があると脳梗塞を起こす確率が上昇します。そのため、脳梗塞を引き起こす前から頚動脈の動脈硬化の有無を確認しておくことが非常に重要です。

 

検査の流れ

1.ベッドに横になる
2.ゼリー状の透明なジェルを首に塗る
3.プローブという機械を首にあて左右それぞれ頚動脈の状態や血液の流れを確認する
4.ジェルを拭き取って検査終了
5.結果説明

検査所要時間(結果説明含む) 約10分~20分
検査に使用するジェルが衣類に付着する可能性がありますので、汚れてもよい服でお越しください。

動脈硬化があったらどうする?

<動脈硬化があり血管が狭くなっている場合
プラークの状態や狭窄の程度を確認するため追加検査を行い、手術やカテーテルによる治療を行う場合があります。
血液の通り道が狭くなっていると脳の血流低下やプラークが剥がれるリスクが高くなるため、血流がどの程度保たれているか・プラークは剝がれやすい状態かなどを確認することが重要です。

<動脈硬化があり生活習慣病がある場合
高血圧・高コレステロール血症・糖尿病等の生活習慣病がある場合はその治療を継続していきます。動脈硬化がある場合は生活習慣病の治療をより厳格に行う必要があります。
治療内容は病状により変化するため、担当医へご相談ください。
当院でも動脈硬化がある方の生活習慣病治療を行っております。

<動脈硬化があるが血管が狭くなっていない場合
動脈硬化の程度と年齢・既往歴・生活習慣等を総合的に考えて以下のような治療を提案します。
・定期的な血管(頚動脈)エコー検査
・現状よりも動脈硬化が進行しないよう投薬治療を行う

まとめ

動脈硬化は生活習慣病・喫煙・加齢などによって起こる動脈が”硬くなる”ことです。
進行すれば脳や心臓などの重篤な疾患に繋がるため、早期発見し進行予防することが重要です。

血管(頚動脈)エコー検査では動脈硬化の有無が分かります。
動脈硬化があった場合は動脈硬化の程度に合わせた治療が必要となります。
手術やカテーテル治療を行う場合は病院へご紹介しております。投薬治療を行う場合は当院で継続的に治療を行うことが可能です。

私はこれまで1000件以上血管(頚動脈)エコー検査を行った経験があり、これまでの経験や知識を踏まえ診療を行っておりますので、動脈硬化や頚動脈エコーに関することなどお気軽にご相談ください。

  • 熱中症とは
  • 熱中症の症状
  • 熱中症の対処法
  • 漢方薬は熱中症に効果がある?
  • どんな時に受診をすればいい?
  • まとめ

熱中症とは

熱中症は「暑熱環境における身体適応障害によって発生する状態の総称」と定義されています。簡単に言えば暑い環境で身体に障害が起きる状態のことですので、多くの方が熱中症を体感したことがあるのではないでしょうか。

メディア等でも啓発されていますが、熱中症は誰でもなる病気で、突然起こる病気です。

夏の暑い日に外で過ごすと体調不良を起こすのがまさに熱中症のよくあるシチュエーションでしょう。特に近年は地球温暖化の影響からか6月下旬から10月まで暑い日が続くため、かつてに比べて遭遇する機会が多い疾患と言えるかもしれません。

熱中症の症状

熱中症の症状はめまい、顔のほてり、嘔気や嘔吐などが見られます。その他には倦怠感や足が攣ってしまうなどの症状が出ることもあり、非常に多彩な症状を来すと言えます。

重症化すれば意識障害が出現し、最悪の場合は死に至ります。私はこれまで実際に熱中症で亡くなった方を診てきましたので、熱中症が原因で亡くなることは珍しいことではありません。


お子さんやご高齢の方は暑さに対する耐性が少ないと言われているためより注意が必要ですが、熱中症は誰でもなる病気です。夏場で暑いところに長時間いてこれらの症状が出始めた場合は「熱中症になっているかも」と認識した方が良いでしょう。

熱中症の対処法

熱中症の対処法はとてもシンプルです。

まずはすぐに“涼しい場所に避難すること”

続いて、

・身体を冷却する

・水分補給をする

・必要に応じて塩分を補給する 

以上です。すでに皆さんもご存じかもしれませんが、熱中症に対しては特別な対処や治療をするというより、涼しいところに避難して身体を冷やして水分や塩分を補給することに尽きるかと思います。つまり、熱中症を予防する薬や熱中症を治す特別な治療はないため、熱中症を発症させないこと(=予防)がとても大切です。

あらかじめ暑いところで長時間過ごすことが分かっている場合には、身体を冷やすグッズ・日よけ・冷たい飲み物を持参するなど十分な対策をしましょう。

漢方薬は熱中症に効果がある?

熱中症自体に対して漢方治療を行う場合もあります(ただし有効であるというエビデンスはありません)。
主に使用する漢方薬は次のものが挙げられます。

・清暑益気湯

・五苓散 など

清暑益気湯は“夏バテ”に対して使用する漢方であり、暑い時期に弱ってしまっている場合によく使う漢方薬です。また五苓散は身体の水のバランスを整える作用があるため熱中症の症状の出始めに使うことがあります。

【暑さに弱い体質】【暑いところに少し居ただけで熱中症の軽い症状が出てしまう】【暑い時期になると食欲が落ち、体力も落ちている】という場合は漢方薬が有効の場合も多くあります。
暑さや疲れで体力が低下していたり十分な休息が取れていないと少しのことで体調不良に繋がります。
日頃から体調を整えておくことは熱中症の予防に繋がるとも言えます。

どんな時に受診をすればいい?

熱中症の症状の重さによって病院やクリニックを受診した方がよいか変わってきます。

熱中症の症状が出始め、身体を冷やす・水分塩分補給をするといった対処法で症状が治まった場合にはすぐに受診する必要はないでしょう。

ただし、症状が軽い場合でも長時間症状が治まらない・早く症状を治してほしいといったお困りの場合はクリニックの受診をお勧めします。

症状が重く、意識が朦朧としている・自力で立って歩くことができない・ずっと嘔吐しているといった場合にはすぐに病院やクリニックの受診をお勧めします。特に意識障害が起こった場合、後遺症が残る可能性があるので早めの受診が大切です。

まとめ

熱中症は誰にでも突然起こる病気で様々な症状を認めるため、熱中症を疑った時点で涼しいところに避難して身体を冷やす・水分塩分補給をするなどの対処を行うとよいでしょう。
そして症状の重さに応じて医療機関をご検討ください。

熱中症の症状に応じて漢方薬(清暑益気湯、五苓散など)による治療も行う場合があります。また、暑さに負けないよう漢方薬で日頃から体調を整えておくことも可能です。

当院は西洋医学のみならず東洋医学的なアプローチも実施しておりますので、お気軽にご相談頂ければ幸いです。

 

  • 女性に多い片頭痛 経済的損失は数兆円⁉
  • 個人差が大きい片頭痛の症状や原因
  • 片頭痛の治療方法は2種類
  • 片頭痛で外来受診した場合の診療
  • まとめ

女性に多い片頭痛 経済的損失は数兆円⁉

片頭痛は女性に多く発症し、特に30代前後に多いとされています。このため仕事をしている方や育児をされている方でお悩みの方が多いという印象です(もちろんこれ以外の年代の方、男性の方にも発症します)。なお15歳以上の片頭痛の有病率は約8.4%と報告されているので、約10人に1人の割合で頭痛にお困りの方がいるとも考えられます。これはクリニックの外来をしていても頭痛に困ってくる方が結構いるので、体感とも一致していると思います。

頭痛は恐らく誰もが一度は経験したことがある身近な症状でありながら、苦痛が強い症状でもあります。頭痛による経済的損失は数兆円に上ると言われているだけに、その適切なコントロールが自身の身体面以外に経済面でも大事であると言えます。

個人差が大きい片頭痛の症状や原因

【主な症状】
・脈打つような頭の痛み
・自律神経症状(吐き気、嘔吐、下痢、発汗、めまいなど)
・光や音への過敏性

  前兆として視覚的な異常(キラキラした光やギザギザの光)や感覚異常、言語障害などが頭痛の前に現れることがあります。

【原因】
片頭痛の正確なメカニズムは完全には解明されていませんが、以下のような内容が原因・誘因といわれています。

・身体的精神的ストレスやその解放
睡眠の過不足
女性ホルモンの変動
天候や気圧の変化
強い光、音、匂いなどの刺激 
・特定の食品の摂取、アルコールやカフェインの過剰摂取

片頭痛の治療方法は2種類

片頭痛の治療方法には大きく分けて2種類あります。
1つは頭痛が起こった場合に痛みをとるための治療です。
もう1つは頭痛を起こりにくくし、頭痛が起こった場合でも痛みが軽くなるようにしたり鎮痛薬が効きやすくするための予防治療です。

治療は飲み薬による治療が最初に選択されます。ただし、どの薬剤を選択するかは病状、既往歴やライフスタイルなどにより変化しますので、片頭痛に詳しい脳神経内科や脳神経外科の医師と相談し最適な治療薬を選択していくことが重要です。

なお近年になり注射製剤による治療も開始されています。こちらも医師とよくご相談の上で検討していくと良いです。※注射製剤による治療は実施に条件があるため、当院では専門施設をご紹介しております。

片頭痛で外来受診した場合の診療

片頭痛で外来受診された患者様には、頭痛の病歴についてお話を伺います。これは「頭痛」という言葉一つとっても、色々なパターンがあるためです。例えば次のような訴えを聞くことがあります。

・1ヶ月の半分くらい頭痛症状が出る方

・天候の変化により頭痛症状が出る方

・生理中もしくはその前後で頭痛症状が出る方

・頻繁には出ないが、一回頭痛が出ると痛みが強い方 など

このように頭痛がどういった形で出現し、どう頭痛で困っているかは各人によって違います。また治療目的も「頭痛がなるべく出ないようにしてほしい」から「痛みの程度が我慢できるくらいなら良い」というように違う場合もあります。

まずはお話を伺い患者さんと医療者で現状認識を共有し、最適な治療に繋げていくことが重要と思っています。なお、病状やお話を伺った結果としてCTMRI検査と言った頭部の画像検査を提案する場合があります。例えば、普段とは明らかに違った痛みを伴う頭痛がある場合や麻痺を伴う場合などは脳出血や脳腫瘍と言った病気を疑うためです。実施するかどうかは医師とよく相談することをおすすめします。
※当院では、画像検査を行う場合は専門施設をご紹介しております。

まとめ

女性に多いとされる片頭痛ですが、私の体感としてもお困りの方は本当に多くいらっしゃると思います。

頭痛は個人差が大きく、誘因や症状の現れ方も人それぞれです。症状が頻繁に起こる場合や日常生活に支障をきたす場合は、医療機関での診断と適切な治療を受けることをおすすめします。

当院ではしっかりお話を伺い、患者様と相談した上で個人に合った最適な治療を提案できるよう心がけてまいります。お気軽にご相談ください。

新大塚こいずみ内科
脳血管クリニック

住所

〒170-0005 東京都豊島区南大塚2丁目34-4 SKY南大塚2階

電話番号

03-6912-2777

アクセス

東京メトロ丸ノ内線 新大塚駅より徒歩5分
JR山手線 大塚駅南口より徒歩5分

診療時間

火曜日・水曜日
7:00~11:00、12:00~17:00
土曜日・日曜日
8:00~11:00、12:00~17:00
※火曜日午後は訪問診療

休診日

月曜日・木曜日・金曜日